アレンジャー??そう、僕はアレンジャー(編曲家)だったっけ!!
最近はプロデュースをしてアレンジをし、ピアノを弾き、エンジニアまでこなさなければいけない。めんどくさい世の中になっちまったもんだ。
そう言えばアレンジャー時代の笑えないエピソードがある。シンセサイザーとかが、まだ無い時代、すべて人力でやっていた。(笑)皆さんは分からないと思うけど、最近はみなコンピュータ音源なのですよ。ハイ。話を戻して、すべて人力でやってた時代。それもフルオーケストラ、大編成である。その当時は殆ど毎日のように大編成を書いていた。バブルの頃だったのかなぁ〜?録音は大きなスタジオで毎日昼1時から始まって夜11時頃には終わるのだが、悪い飲み仲間(笑)、松原正樹だとか斉藤ノブだとか、、、(ナイショね)が、終わったらシンスケ飲みに行こうぜ〜って、毎晩六本木に連れて行かれる。皆、大先輩なので、断るわけにもいかず、、、。彼等はスタジオミュージシャン、録音が終わって、浴びる程飲んだって翌日、二日酔いでも仕事に行けば何とかなるのだ。しかし僕はアレンジャー!翌日の録音用の譜面(スコア)を書かなければいけないのだ。午前3時位まで付き合って、なんとか抜け出し、家に帰ってアレンジをはじめる、はじめは調子いいのだが、だんだん眠くなる。朝方には何とかやっと完成し、ベットに潜り込む。そして翌日の録音、そう、大編成だ。もちろん昨夜の飲み仲間の顔もちらほら見える。ストリングスのオーケストラも何十人もいる。この人達はクラシック畑の人達だ!!こういう場って毎回緊張するなぁ。さあ、はじまりますよ!イントロが鳴りだした、素晴らしい!!やっぱ大編成は良い音がするな〜〜と感激!でも、、、だんだん進んで行くと。何か少し変な音が出始める?臨時記号を書き忘れたか??飲み過ぎかぁ??ありゃありゃ、エエエ〜〜〜俺そんな音書いたっけ??だんだん、だんだん変な音は増えはじめ、一番盛り上がるサビのあたりでは、もうミストーンだらけで最悪の状態!とんでもない事になって来た!!もう、ここは何処?私は誰?みたいな音だ。昨日の飲み仲間達は気を利かせて、シンスケも大変だったんだなと、うまい事、修正して弾いてくれている。さすが悪友。しかし、、、ストリングスの連中は間違った音を、その通りに弾く!!そんな音のワケないじゃん!!もう少し気を利かせろよ!!まったく!!しかし、飲んだ後にアレンジなんてするもんじゃないね!!始めはいいのだが、だんだんボロボロになっている。
皆さんD.C(ダカーポ)という音楽記号はご存知だろうか?譜面のD.Cマークの所から一番始めに戻るという約束事だ。
グシャグシャのサビが終わり、D.Cで頭に戻った瞬間!シャキーンっと、最高にカッコイイサウンドになる。ウぅうう救われた!!
でも、でも、でも、今は1コーラス目終わった所、、、ってことは、またあのサビが来るんだよねぇ???
ウワァーもう最悪!おなかが痛くなった事にして、トイレにでも閉じこもろうか、、、。
トホホホ!まいったね。修正には1時間位かかっちゃいました。(笑)
そんな、ストリングスの大将も今は良き仲間。百戦錬磨にはこんな時もあるのだ。
あはははは。
あ~ドキドキした
そういえば、以前にもこんなドキドキしたブログがありましたよね。
そう!伊藤広規さんが、フラットを見落として半音高いまま演奏を始めちゃったって話でした。
その時も、長年のお付き合いがある仲間の方達は、うまく合わせられたんでしたね。
いいですねー。何もかもわかってくれる仲間って
それにしても、「もう少し気を利かせろよ!まったく!」って・・・。
笑っちゃいました
投稿情報: ドレミ♪ | 2009/06/18 23:54