昔はねぇ〜!?
そう、クラシックの頃。ライブしか無かったんだよね〜。当然か、レコードが発明される前だからね。
だからライブに来れない多数の人の為に、楽譜が出版された。ここがそもそものスタート!!著作権の出発点。だから今も音楽の会社は、○○音楽出版とか言うでしょ、本の出版社みたいだけど、ここが大元だからそう言うんだね。知ってた〜??
その後、発明王エジソンによってレコードが発明される。さてさて、今度は録音の出発点!!手回しの蓄音機なのかな?
蓄音機の前で白い犬が首傾げているのあるでしょ、ビクターのイメージキャラみたいなやつ。あれ、His Masters Voiceって言うんですよ。だからどっちかと言えば、レコード量販店H.M.Vの方が本家イメージキャラなんだろうね。
あれは死んだ飼い主の声が録音されたレコードを白い犬が聴いていると言う図なんだけど、別に死んだ飼い主じゃなくても、犬って不思議な音聴くと首が傾いちゃうんだよね〜。うちの犬も楽器で変な音出すと、同じポーズをとってた。カワイイけど実に変なの〜!!
その頃?いや、60年代初期までの録音は全て同時録音だった。いわゆる同録。唄も伴奏も同時に録った。50人編成のオーケストラで誰か一人でもミスすれば、全てもう一回、初めからやり直し!!でも、やり直しが出来る所が、ライブとは違うのだが、、、。でもでも、当時のミュージシャンは、相当緊張しただろうなぁ〜!
美空ひばりさんの様な有名な歌手の録音で、エンディングの最後の最後でピアニストが間違えちゃったら、、、。ウワァ〜恐ろしい〜〜!!当時は、もう気合い一発って感じだったと思うよ。
でもその気合いの入った、素晴らしい作品が残っているのも事実。
ビートルズが出て来た頃から多重録音になってくる。4チャンネルから始まって、48チャンネルまで、録音機としては、アナログからデジタルまで、どんどん進化して行く。つまり、48回バラバラにも録音出来る訳で、一人で48人分やる事も可能!!現在は96cチャンネル位まで行けるけど、誰もそんなに使う奴はいない。
レコードは80年代位には黄金期を迎え、CDへと移行して行く。
多重録音も最初の頃は気合い入っていたんだけど、だんだんお手軽になり、間違えたってそこだけ直せばいいし、音程が悪ければ修正し、気合いなんて死語になってしまった。でもリラックスして十分時間をかけ、納得の行く楽曲を作れたのも事実。緻密な音作りもこの時代の象徴の様な気がする。
さてさて、時代は進み現在に繋がる、緻密な音作りも最初は良かったのですが、
完成度を勘違いして、スリル感はなくなった。人間とは複雑な生き物である。
録音機材も進歩して誰にでも出来る様になった。値段の高いスタジオを借りなくても、自宅で録音作業が出来る様になった。しかしその結果、アーティストが生み出した、その一瞬を逃さない、プロフェッショナルな職人芸は必要なくなり、そして、気合いの無いダラダラとしたヒットソングが溢れかえった。結果、CDは売れなくなり、というか売っている店も少なくなった。前にも書いたH.M.Vなども渋谷から撤退してしまったし、音楽供給はダウンロードの時代になって行くのです。
ダウンロードはアルバムであっても、1曲ごとに買う事も出来ますし、試聴も出来ますよね〜。
買う側もリスクが無くなった代償に、スリルを無くしたのではないかなぁ〜?
昔、CDジャケットが良かったので買ったけれど、中身は最低だった経験はよく有ります。僕も何度も失敗した。そんな事はもう無いのでしょうね?でも、思い入れも無くなってしまったのではないかなぁ〜?
さてさて、複雑怪奇な人間様!!
扱っているものは摩訶不思議な音楽という代物。
そんな時代に僕達音楽家は何を創ればいいのでしょうね〜〜???
すんげ〜判るっ!
ちなみに某誌来月号に載る国際電話インタビュー記事で詳しく書いてるけど、ブラック・サバスのパラノイドは4トラックで録音したみたいだよ。
しかも5日間で…。
などと、たまにはコメしてみました〜♪
投稿情報: アイク植野 | 2010/08/27 04:19
美空ひばりさんの録音に3Mのデジタルをコロンビアに持って行き2日間たちあいました。
もちろん同時録音、間奏のところでもVOCALのメーター振ってます。休憩の合間にVOCALブースを覗いたら、そこには大きなスピーカーが2個ならんでました。
ヘッドフォンしないんですね。オケが間違えればやり直しですが、そんなことはいえません。
エンジニアが気を利かして、機械のトラブルでもう一回やらせて下さい。というそうです。
みんなビリビリしてました。
投稿情報: さいとー | 2010/08/28 21:17