新川 博 ブログ

eBisU の BAR Sailin'Shoes

恵比寿に夜遅くまで開いてるBAR、Sailin'Shoes セイリン・シューズという店がある。リトルフィートってバンドにもセイリン・シューズって曲があったから、そこからとった店名なのかな？この人はオーナーの浪岡さん。浪岡さんといえば。昔、青山の骨董通りにパイド・パイパーハウスというレコード店があって、彼がオーナーだった店だ。当時は業界人御用達用というか、色んなミュージシャン、アレンジャー、プロデューサー、放送界の強者が、洋楽の新譜を買い漁っていた店だ。彼も無類のレコード事情通で”浪岡に聞けば何でもわかる”というのは業界では当たり前の話だった。僕も取り敢えず”新譜は全て買う”のが当時当然だったから、月に１００枚位？は買っていたのかな？そんなパイド・パイパーハウスは今はもう無く、そのオーナーだった浪岡さんは今、恵比寿でこのBARをやっている。しかし、このBAR音楽通にはくせ者のBARで。聴いた事もないような珍しい音源とか、ライブビデオを常に流している。僕なんかが行くと、”あぁ、新川さん久しぶり”とか言いながら、こんなの入ったよ！とか言ってとんでもないビデオが出てくる！！この前もブレッド＆バターが大昔、夜のヒットスタジオに出演した時のビデオ！こんなのどこから手に入れてくるんだよ？？？と思うものが、、、。それにしてもその、ブレバタは若い！！恥ずかしい位若い！幸矢さんなんてまるで別人だ！！かと思えば、荒井由実時代のティンパンアレーのビデオ！さすがに林立夫さんと行った時だったので、林さんにこれはやめようよ！とか言われてたっけ。でもまぁ、昔の自分達の姿を観るのは恥ずかしいものだが、日本のスノッブな音楽界の歴史がアーカイブ出来る店なのである。さすが浪岡さん！！

店内はこんな様子。所狭しとCDや酒がおかれている。

壁には大きなプロジェクターが置かれていて、さながらスポーツバーの様だが、、、。この日流されていたのは、スティービー・ワンダー。昨年ロンドンで行われたライブの映像だと言う。もうすぐ発売されるらしいのだが、発売前に流っしゃっていいの？？って感じだよ。しかし、しかしである！！！スティービー・ワンダーって人はスゴイ人だねぇ〜！全ての曲がヒット曲！誰でも知ってる！口ずさめる！素晴らしい！！スティービー自身が唄わなくても、お客が唄ってくれる、大合唱だ！イントロも唄ってくれる、間奏も唄ってくれる。要するに全員が曲の全てを知ってるってスゴイ！！なんてこったい！！神様ですね。ドラムのフィルが鳴って"Isn't She Lovely"とか唄いだしたとき、娘がバックコーラスやっていて、あの娘があのCDのイントロで泣きじゃくっていた赤ちゃんなの？とか思うと泣きそうになるね！何度も鳥肌が立ちながら２時間？観きってしまった！！何度、お酒のおかわりをしたことか。ははぁ〜ん、これは浪岡の作戦勝ち！！まいりました。

葛飾柴又PM4:00

ただ、ただ何となく、、、先日、はじめて葛飾柴又に行ってみた。ご存知フーテンの寅さんのふるさとである。映画”男はつらいよ” はちゃんと観た事ないけれど、何となく行ってみたい所だった、、。浅草も好きだけどね、こちらもまた風情がありますね。

参道の写真をモノクロにしてみると、、、よりいっそう昭和っぽい！！これがいいんだな！いよいよ僕も立派なオヤジになってきた証拠かな？？

こちらが帝釈天。意外と小さいんだな！これが。程よい大きさと言うべきか。それにしても絵に描いたような松の木ですね。

帝釈天、境内ではこんな芸人さんもパフォーマンス中！！こういうの見ると、僕らミュージシャンの原点ここに有りかなと思うね。お見事！！

お約束の、茶店のおだんご！別にとりたてて旨いわけじゃないけど、何か和むね！

駅前で変なオヤジ？ストリート・ミュージシャン発見！！僕も行く末この手があったな。でもね、このオヤジ！いや失礼！！ミュージシャンはキーボードでメロディ弾いて、ハーモニカで伴奏してるの？？ふつう逆でしょ！！僕だったら逆にするよ。

FIANCHI レコーディング

今日は自分のバンド”FIANCHI"次回アルバム用のドラムレコーディング。ドラマーはもちろん濱田尚哉。ドラムのレコーディングはマイクの数も多く非常に手間がかかるが、濱田君もうちのスタジオはホームクランドなのでバッチリ！！マイクを立て、立ち上げただけでナイスなサウンド！NO EQ、すべてフラットでOKだ！さすがである。このソナードラムのセットは今年イチオシのセットらしい。前にライブで一度見た事があるが、その時はバスドラムが２４インチだった。今回は２０インチ。こっちの方が全体のバランスが良く録りやすい。それにしてもこの透明のセット、カッコイイ！！

これ、僕もお気に入りのシンバル。透明で奇麗なサウンドだ！！林立夫さんのシンバルも非常に澄んだ音がして印象に残っているが、、、こちらもなかなか！！どちらも甲乙つけがたい。しかし、ピカピカに磨きこんであるねぇ！！

彼も一流のスタジオプレイヤーなのだが、自分のバンドとなると、また一味違うプレイをする！お楽しみにね。

今日のTop Kitのマイクはこれ。NEUMANN U87 繊細なこのマイクは彼のプレイには合ってるかもしれない。

キッチン・ボン

恵比寿にある洋食屋、キッチン・ボン。
もう40年以上前から恵比寿にあるんだと思う。子供の頃から行っている店。20年位前だと思うけど改装して今の建物になったが、中は昔の雰囲気そのままだ。もうコックさんも息子さんの世代に変わったが、でも味はそのまま受け継がれている。素晴らしい！！先代のオヤジさんだった頃、その奥さんがオーダーをとっていた。そのオバサン（奥さん）は目玉がギョロっとでっかくて、下あごの出っ張った、スゲェー恐い肝っ玉かあさんみたいなオバサンで、子供を睨み付ける！！今はああいうオバサンいなくなっちゃったなぁ。小学生の頃かな初めて家族と行ったとき、僕が「何にしようかなぁ〜」とメニューを楽しげに見ていると、そのオバサンは「稼ぎの無い物はカレーライスでいいんだよ！！」とメニューを取り上げてしまった。コワ〜〜！！
ビクビクもんで食べたカレーライスも旨かったけどね。昔って子供に対しては厳しかったよね。
そんな恐かったオバサンも僕が大学の頃になると、「アンタずいぶん大きくなったねぇ〜！今日は何すんの？」と言ってくれるようになったのだ。

今は息子さんが切り盛りしているキッチン・ボン。今日はもちろん昔たのめなかった。ハンバーグ！！

Fender Rhodes

今日は楽器の話。Fender Rhodes フェンダーローズ。皆さん知ってますか？知らない方もそのサウンドは必ず聴いているはず！定番中の定番のエレクトリック・ピアノ、通称エレピです。スティーヴィー・ワンダーで言えば、「You Are The Sunshine Of My Life 」、ユーミンで言えば、「中央フリーウェイ 」などで使われている電気ピアノです。このピアノは1960年代から製造が始まり最終的には1984年まで作られました。まさに僕らの世代、僕らと共に生きて来たの楽器なのです。それだけに僕はかなり思い入れがあるのです。

これは僕のスタジオにあるFender Rhodes (Mark1 Suitcase Piano 73key)です。1973年製。このピアノは昔ハイファイセットの山本俊彦氏所有の物を１０年程前に僕が譲り受けました。実際にハイファイセットのステージで30年前に僕が使っていた楽器なんですよ。僕の元に来た時はもうボロボロの状態で、、、そうですよねぇ、だって僕が辞めてからも何十年も使われてた楽器ですからねぇ！
そのボロボロのピアノを修理して、調律を直し、外装を全て張り替え、錆びてしまった金属部品を新品に交換して現在の状態になりました。ちょうどその修理の時、下のアンプネットをはずしたら、中から当時ステージで使っていた紙吹雪が大量に出て来ました。どっからこんなに混入したのかは不明ですが、、、何か30数年の年月を経て、タイムカプセルを開けた様な妙な感動が有りました。

今週いつも取引している楽器屋さんから電話が入って、2009年このローズが米国で復刻され、近々日本でも発売されると言うんです。この情報は去年から知ってはいたのですが、いよいよかぁ〜という感じです。これがその復刻版の写真ですが！！！！
何かスターウォーズ、ダースベイダーのヘルメットみたいなデザインで、、ねぇ、、ど〜なのよ？コレ！！
やっぱり僕は、昔の形のやつが好きかな！！どう思います？？

上海やきそば

いきなり、上海やきそば！！目黒のライブハウス、Blues Alley のそばに大陸食堂という中華料理屋があります。ライブの本番前の腹ごしらえに良く行くんですよ。そこの上海やきそば。麺はなんかゴムみたいなんだけど、何故か旨い！！通いそうな味です。

”シンスケ”というニックネーム

ハイファイセットの仕事を始めた僕はニックネームをつけられた。ある日、潤子さんが「お前はシンスケだ！！」と酔っぱらいながら言った。？？？？。新ちゃんとはよく呼ばれたけど、シンスケは初めてだった。なんでもコメディアンの三波伸介に似ているからだと言う。皆さん間違わないで下さいね！島田紳助ではありませんから！見りゃ解るちゅーの！また、こんな話もある。携帯も無い時代である、自宅に電話がかかり、お袋が出て「シンスケさんお願いします」と言われたそうだ。お袋はムッとして家にはシンスケと言う者はおりません！！ガチャと切ったという。何とも迷惑なニックネームだった。

その頃、ハイファイセットは年間120ステージもこなしていた。120と言えば１年が365日、３日に１回である。地方公演だと移動日もあるから、ほとんど毎日ステージをやっていた印象だ。当時〝フィーリング〟という曲がオリコン６ヶ月間連続１位という快挙で、それはもう凄まじい忙しさだった。日本全国、北海道から沖縄まで津々浦々、本当に良く回った。最初は行く街、行く街、初めてだから観光気分で楽しかったけど、もう１０回、いや大都市などは５０回以上は行っていたので、楽しいは通り越していた。

当時ハイファイセットの山本俊彦、潤子夫妻は目黒区緑が丘に一軒家を借りていた。この写真はそこでのパーティー？誕生会？。よく判らないけど、何か東京に居るときは、いつもこんな感じだった。バンドメンバーやPAチーム、マネージャーやら大勢いる。真ん中あたりがシンスケだ！左右上に若き日の山本夫妻が写っている。ここの家では僕は本当にお世話になって、新しいレコードを大量に聴かせてもらったり、ご飯をごちそうになったり、酒も一杯いただいた。本当に感謝である。
しかし、この写真の頃はハイファイも含め全員が２０代だったのだ。若かった！！

そんな日々を５年も過ごしたある日。ハイファイセットはいきなり“休業宣言”をすると言い出した。爆弾発言である！！彼らはニューヨークに渡り、本場のジャズを勉強するのだという。こんなに売れっ子グループだったから衝撃も大きい。今なら変なワイドショーネタでゲスな勘ぐりでもされそうなものだが、当時は純粋に“音楽の為”が通ったのだ。素晴らしい！！赤い鳥からハイファイセットそして、ジャズの勉強の為に休業！エライ！！なかなか出来るモノではない。
でも、、、、、。僕らバックバンドは失業だぁ〜〜〜〜！！どうしよう？？

そして、、、、。

捨てる神あれば、拾う神有りって言うんですか？ちょうどその頃、荒井由実から松任谷由実になっていたユーミンからお誘いがあり、僕とドラムの重田君はユーミンチームに参加することになるのです、、、。　　 To Be Continued

Hi Fi Set

ハイファイセット懐かしい響きですね。あれは僕がまだ１９歳の頃、大学生でした、1974年頃ですね！当時、僕はアルファミュージックという村井邦彦さんの出版社で、所属作家のデモテープを作るというアルバイトを自分のバンド（Magical City／青山純Dr、伊藤広規Bass、牧野元昭Gt、新川博Piano)でやっていました。ある日、ハイファイセットがバンドを探しているよ、、、という情報が入って来たのです。その当時のハイファイセットのバンドは、ガルボジンと言って、松任谷正隆Piano、松原正樹Gt、重田真人Dr、宮下恵輔Bassというメンバー。このガルボジンが約１ヶ月間、吉田拓郎さんのツアーに同行するので、その間のバンドを探しているとの事。急遽、僕らはオーディションを受け、なんとかその仕事をやらせてもらう事が出来たのです。これがハイファイセットとの初めての出会いでした。そしてそのハイファイセットとの初ステージ！！あぁ！！今、思い出しても緊張する、、、僕も初めてのプロとしての仕事。その当時「冷たい雨」と言う曲が大ヒットしていて、この曲はイントロがピアノから始まるんです！それも場所は中野サンプラザ大ホール！超満員のお客さん！しかもイントロは僕だけ！！！ヒャ〜〜〜！！後にも先にもあんなに緊張したのは、人生あの時だけだったかもしれないなぁ。そして、１ヶ月間はあっという間に過ぎ、ガルボジンが拓郎ツアーが終わって復帰するのですが、松任谷さんが、俺、荒井由実って言う人やるんで、新ちゃんそのまま居残ってハイファイやってくれない？と言われてしまい、自分のバンドを辞め、ガルボジンに入ったのです。その後、約５年間ハイファイセットとの音楽生活がはじまります。

ギブソン

さてさて、今日はギターのお話、、、。
ギターも色んなメーカーがあって、、、今日はGibson ギブソンのお話です。みなさんご存知ですか？知らないよねぇ！米国の由緒正しいメーカーですよ！エレキギターではフェンダーと両雄とも言うべきメーカーなのですが、アコースティックギターもあるんです。今日は山本潤子さんのプリプロ２日目。作曲の井川さんも手伝っていただいてるのですが、何と！！その二人ともギターはギブソンなんです。

潤子さんのギター。たぶんGibson J-35だと思うのですが、これは非常にめずらしいモデル。たぶん1950年代製造の自分の年と同じ位の貴重品。非常に枯れた音がします。音量、音質ともに潤子さんの歌にはベストフィット！素晴らしいチョイスですね。

こちらは、作曲の井川さんのギター。Gibson J-50 みんなの憧れのギブソンです。これも1950年代の物らしく、ハイポジションのチューニングもばっちりで非常に良いギブソン・サウンドです。今度のアルバムではたくさん聴けると思いますので皆さんお楽しみに。

こちらはその井川恭一さん。素晴らしいギタープレイヤーです。作詞、作曲の力も素晴らしく、今回、すごく切ない曲を沢山書いていただいています。ミュージシャンの域に留まらず非常にアーティスチックでストイックな奴です。おやおや、話が脱線しましたが、そうギブソンの話。アコースティックギターでは、マーティンというメーカーが超有名なのですが、そのサウンドの差は？？僕のイメージでは、マーティンがビートルズだとするとギブソンはローリング・ストーンズ！何かギブソンのほうがちょっと、やんちゃな悪ガキっぽい音がするのです。ボタンダウンと綿パンのIvy Leager達がマーティンだとすると。ギブソンはジーンズに革ジャンって感じかな？森山良子さんがマーティンだとすると（実際そうですが、、）山本潤子さんはギブソン！メーカーによって個性が違うんですね！！どちらも甲乙つけがたいところが音楽の奥深いところなのかも、、、、。

仕事が手につかない、、、！

今日から山本潤子さんのレコーディング、プリプロ初日なのですが、、、。お昼スタートのはずが、、、WBCの影響で現在午後２時、まだ始まりません！！と言うより　始まれません！！ご覧の様な状態がかれこれ２時間も続いているのです。写真は左から僕、マネージャーの浜口さん、山本潤子さん。たぶん日本中どこでもこんな状態なんだろうなぁ〜と思いながらも、さすがにプロデューサーとしてこれではマズイと思い。延長に入った所でスタート開始宣言！・・・・！。でも皆動かず！！最高に可笑しかったのは潤ちゃんの「私、あまり野球は解らないから」とWBCにはあまり興味が無い様な事を言っておきながら、いざ日本がヒットを飛ばすといきなり「ウッヨッシャァー！！」とつぶやいていたのがとても印象的だった。
侍ジャパン優勝オメデトウ！！